ijoffice2009-09-22







9月19日、市川準監督の一周忌をむかえました。
親近者での一周忌法要が行われ、各地では追悼イベントが開催されています。

9月19日(土)〜9月25日(金)
渋谷・シネマアンジェリカでは「メモリアル 市川準」が開催中。

一周忌にあわせて企画されたこの特集上映では
病院で死ぬということ」「大阪物語」「ざわざわ下北沢」「東京マリーゴールド
トニー滝谷」「あおげば尊し」の6作品が上映中です。

詳しくは、市川準オフィシャルサイトから「メモリアル 市川準」詳細情報をご確認ください。
http://ichikawa-jun.com/

8/25(月)〜開催中の 札幌・蠍座市川準特集」は
9月22日(火)〜9月28日(月)まで「トニー滝谷
9月29日(火)〜10月5日(月)「あおげば尊し
10月6日(火)〜「buy a suit スーツを買う」が上映されます。

詳しくは、蠍座HPでご確認ください。
HP → http://www.minipara.com/hokkaido-mini/theater/sasori/

そして、9月19日(土)〜22日(火)の4日間、宮城県仙台市で開催された『ショートピース!仙台短篇映画際2009』@仙台メディアテークででは、『市川準ふたたび』と題し、3日目の9月21日(月・祝)村松正浩監督作品「晴れた家」(トニー滝谷のメイキング映画)が上映され、監督の在りし日の映像を見ながら“市川監督を明るく偲ぶ”をテーマにトークイベントが行われました。


トークゲストには、市川作品のファンでもある脚本家の向井康介さんと、「晴れた家」でナレーションを務め、「トニー滝谷」に出演をされた俳優の山本浩司さんが登場。「晴れた家」の上映後、40分にわたり、和やかにトークショーが行われました。




↑左から向井さん、映画祭 菅原さん、山本さん


この仙台短篇映画際で2002年度の公募作品審査員を務めた市川監督。その市川監督へ“映画祭から監督へのありがとうプログラム”という想いを込めて『市川準ふたたび』は企画されました。2002年当時、そしてこの『市川準ふたたび』を担当された映画祭スタッフの菅原睦子さん。会場ではお客様へ、菅原さんが手作りで製作した冊子が配られました。その冊子には、菅原さんの呼びかけにより、トークゲストの向井康介さん、山本浩司さんをはじめ、鈴木卓爾さん(映画監督・俳優)、越川道夫さん(スローラーナー代表・映画プロデューサー)、鈴木秀幸さん(CM演出家)、井上文雄さん(市川組 プロデューサー・助監督)、末永智也さん(ディレクター)、市川監督夫人 幸子さんら8名の方々が市川監督へのメッセージを寄せています。想いの込められた素敵な冊子です。

トークゲスト:向井康介/Kousuke Mukai 1977年生まれ。徳島県出身。大阪芸術大学に進み、山下敦弘監督のデビュー作『どんてん生活』で制作、脚本、照明を担当。以降、『ばかのハコ船』、『リアリズムの宿』、『リンダリンダリンダ』、『松ケ根乱射事件』『実験4号』「蒼井優×4つの嘘/アカバネ三姉妹」「上野樹里と5つの鞄/となりのとなりのあきら」「土俵際のアリア」など山下敦弘監督の脚本を手がけるとともに『神童』(07/萩生田宏治)、『色即ぜねれいしょん』(09/田口トモロヲ)などにも脚本参加(大ヒット上映中!)。最新作は山下監督の長編映画


-向井さんが冊子に寄せたメッセージ-

僕のなかで市川準という人は「東京を撮る人」でした。初めて観たのは『つぐみ』でしたが、作品中の松崎町の風景よりも、オープニングやラストでちらっと映る東京にとても心を動かされたんです。『BU・SU』の麦子がさまよう東京。『ノーライフキング』の子供たちが生活する東京。『東京マリーゴールド』でエリコが恋愛に生きる東京・・・・・・・数え上げればきりがないそれら幾多の情景が、好きで、忘れられませんね。東京で暮らしはじめて六年が経とうとしている今も、街を歩けば、自転車で走れば、電車に乗れば、バスを降りれば、ふいに、市川さんの切り取った東京が目の前に現れて、動けなくなるときがある、そのくらい自分の中に市川準の東京が染みついてしまっている。東京に棲みつづける限り、僕が市川監督のことを忘れる日はこないと思います。

トークゲスト:山本浩司/Hiroshi Yamamoto 1974年生まれ。福井県出身。大阪芸術大学に進み、山下敦弘監督の デビュー作『どんてん生活』に主演。以後、山下作品を皮切りに、2002 年から2008年まで51本の日本映画に出演する。2009 年も主演映画『童貞放浪記』、『カムイ外伝』や仙台でロケも行われた『カラスコライダー』 など既に12本の作品に出演(7月現在)、今や日本映画には欠く事の できない若手名俳優である。 市川準監督作品では『トニー滝谷』に参加。『晴れた家』ではナレーションを担当した。


-山本さんが冊子に寄せたメッセージ-

市川準さんへ  『トニー滝谷』に呼んでいただいてありがとうございました。ナレーションのオーディションに誘っていただくまでに、まだプータローだった僕の携帯電話の番号を、方々の関係者に連絡しつくしてようやく見つけていただいたと聞きました。これほど役者冥利に尽きることはありません。その当時は、まだ役者の自覚もなにもありませんでしたが・・・。だけどオーディションの時、ガチガチに緊張して巧く原稿が読めませんでした。ごめんなさい。期待に応えられなくてすごく悔しい思いをしていました。でも、そんな僕を市川さんは、「それでも映画のどこかで使いたい」と、トニー滝谷のバイト先の同僚役を与えて下さいましたね。初めてのプロの撮影現場に、嬉しさと緊張でフワフワしていたのを今でも覚えています。現場では金色のカラオケマイクを持って、モニターを見ながら演出されてましたね。僕が、いざカメラの前に立ってリハーサルを繰り返している間、演出する市川さんのやさしい声が頭上から聞こえてくる体験は、とても神秘的でした。だから市川監督、もし僕がまたどこかの現場で迷っていたら、そっと天国から声をかけていただけませんか?


22日(火)仙台短篇映画祭は全てのプログラムを終了しました。『市川準ふたたび』へご来場くださった皆様、ありがとうございました。そして映画祭の菅原さんをはじめスタッフの皆様、ほんとうにおつかれさまでした。DVDBOXチラシ配布にもご協力いただきありがとうございました。

仙台短編映画際HP→http://www.shortpiece.com/prg_j.html


さらに、絶賛上映中の「buy a suit スーツを買う」 今後の公開スケジュールは下記の通りです。

9/12(土)〜9/25(金) 広島・横川シネマ!! 「buy a suit スーツを買う」上映
劇場HP → http://yokogawa-cine.jugem.jp/?cid=4/

9/26(土)〜 福岡・KBCシネマ 「buy a suit スーツを買う」上映
劇場HP → http://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/

10/10(土)〜10/16(金) 佐賀 シアター・シエマ 「buy a suit スーツを買う」上映
劇場HP → http://ciema.info/index.php?itemid=94

10/10(土)〜 仙台フォーラム 「buy a suit スーツを買う」上映
劇場HP → http://forum-movie.net/sendai/